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バレンタイン探偵と隣のクラスの美人ちゃん

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今週のお題「大切な人へ」

2月14日、バレンタインデーの季節がやってきました。手作りチョコレートがいいと思っていた時期もありましたが、最近は名の知れた高級ブランドのチョコレートが気になっています。

バレンタインデー

愛の名の元に、チョコレート戦争の火蓋が切って落とされた。数日前からそわそわして皆が浮き足立っていたが、「お前はもらえないだろう」と思われる男子も、例に漏れず雰囲気にのまれている姿が後ろの席から見て取れた。

隣では美人ちゃんが友達とバレンタイントークに花を咲かせている。私にも話をふってくるので、満面の笑みで会話を交わす。

廊下ではイケメンくんが友達と話している。声は聞こえないが、友達に茶化されているようなジェスチャーをしていた。彼女さんはいるのだろうか?

そんな光景を、私には関係の無い事だと思いながら、冷めた目で眺めていた。

放課後の探偵

学生の日常はつまらないものである。とある文化部に所属する私は2月14日のその日も、ゆるい部活動に暇を持て余していた。帰宅部が放課後、学校に残って駄べっているのと変わらない感じは否めないが、部活は部活である。内申書に部活に所属していたことが記載できるし、家に帰るのが遅くなっても「部活で遅くなった」と言えるので、部活とは私にとって大変ありがたい称号でもある。

部室のドアが勢いよく開かれて、見知った悪友が開口一番「よう、探偵」と口火を切った。嫌な予感しかしない。私は忙しい振りをしてやり過ごすことにした。

友達は私よりも暇なようで、くだらないことに一生懸命だ。その友達が言うには、「バレンタインのチョコを渡す現場を見に行こうぜ!」とのことだった。それは探偵ではなく、ゲスの所業である。そして、「何それ、面白そう!」という私がそこにいた。

私の隣の席の美人ちゃんは、お隣さんということで私にチョコをくれたくらい慈愛に満ちた女神なので気になったが、ターゲットに選ばれたのは隣のクラスの美人ちゃんだった。

隣のクラスの美人ちゃんと私の友達は同じクラスなのだが、友達の情報によれば、朝に私が廊下で見かけたイケメンくんにチョコを渡す話を、席で寝たフリをしながら盗み聞きしたそうである。こいつ…

イケメンくんは体育館で部活中のはずだ。私たちは階段を駆け下りて体育館へ向かった。体育館に着くと、入口には1人の女子いて、体育館の中をひっそりと窺っていた。隣のクラスの美人ちゃんだ。

チョコはこれから渡すようで、今は渡す機会を見計らっているようだった。しばらくすると、「ピッ」とホイッスルのキレの良い短い音が響き渡った。どうやら休憩時間のようだ。するとイケメンくんの元に、同じ部活の女子生徒が近寄って、入口の方を指さし、二言三言声を掛けて直ぐに去って行った。入口では美人ちゃんがイケメンくんに手を振っている。予め計画を立てていたようだ。中々の策士である。

イケメンくんが体育館の外に出てきた。美人ちゃんはバッグからラッピングされたチョコを取り出すと、両手でイケメンくんに手渡した。受け取ったときのイケメンくんの驚きと笑みに満ちた表情は、やはりイケメンだった。これはいいものを見せてもらった。

私たちは、2人の会話が聞き取れる位置へと忍び足で移動した。イケメンくんが「皆に見られると恥ずかしい」みたいなことを言うと、美人ちゃんはバッグからコンビニのレジ袋と思われる白いビニール袋を取り出すし、袋を広げてチョコを中に入れるように促した。「これで大丈夫だよ。部活頑張ってね!」と言うと、美人ちゃんは走り去って行ってしまった。

美人ちゃんが見えなくなるのを確認すると、友達は物陰から飛び出してイケメンくんに突撃して行った。「ふふーん」というゲスのきいた笑みとともに私の腕を掴んで登場し、私とイケメンくんはたいそう嫌そうな顔をして表情を曇らせた。

私は友達を「ちょっとやめなよ、デリカシーないね」と、自分が隠れて見ていたことは棚に上げて責め立てた。仕方ないので私は勢いに任せて、「たまたま見てたんだけど~」と強調して、イケメンくんの肩に腕を回りして肩を組み、初めて会話するにもかかわらず「モテモテだなー。背高いね、この体勢きついわー」と言い、つま先立ちではやし立てた。

イケメンくんは、話すのは初めてのはずの私のことを何故かあだ名で呼び、「あれ?私のこと知ってるの?私はこの子の友達で…細かいことはいいんだよ」などと話しているうちに、休憩時間の終わりを知らせる笛の音が鳴り、イケメンくんは「あとは、帰りにしてくれ」と言い残して部活に戻って行ってしまった。

まとめ

なんで帰りにまた会わなければならないのか、と友達と話しながら、私も部活に戻ることにした。多分口止めだろうと言うことで落ち着き、友達も部室で時間を潰すことになった。。。

続きは来年!